
まんなみ設計室の堀井です。
先日 東京国立近代美術館の「窓展」に脚を運びました。
建築家の藤本壮介が提示した新しい概念の窓をもつ空間を体験できる大型模型《窓に住む家/窓のない家》を興味深く見学しました。
彼が設計した《House N》(大分県、2008年)は、一般的な窓の概念を超えた大きな窓がいくつも穿たれた箱によって構成された三重の入れ子構造の建築で、開口の重なり具合によって視線や採光が調整されています。
この作品も、《House N》の考え方を踏襲しており、入ると、外から見ているだけではわからない内と外の距離感の変化を実感させます。
また、大きな窓を通して外にいるように自然を感じながら、壁があることで室内にいるような安心感を得ることもできます。
そして、不思議なことに室内にいると、こんなにたくさんの「窓」の存在をそれほど感じないのです。(「窓展」より)